「酷いことをしたあの人を許せない。」
と仰る方がたまにいらっしゃいます。
許せないんです。
許そうと何度も思っても、どうしても許せないんです。
うんうん、そうですか、おつらいですね。
私は伺います。
「どうして、許したいのですか?」
そう伺うと、一瞬あっけにとられたお顔になりました。
「どうして…でしょう…。」
あっけにとられる、は良い兆候です。
それは、ちょっとひびが入ったということなんです。
うん
「許さなくてはならない」
というビリーフにね。
許したくないんですよね。
許せないんですよね。
それで大丈夫ですよ。
許さなくていいですよ。
そう、お伝えすると
許せなくていいんですか?
色んな本に、許せって書いてあります。
自分を愛せ、自分を許せ、親を許せ。
そんな風に書いてありますよね。
私は、心の中で舌打ちをします
これって、洗脳です。
親を許せば、憎いあいつを許せば
幸せになれる。
いや、そうかもしれないんだけど
そんなに簡単に許せるならば誰も悩みません。
許せば幸せになれるなんて
ツボ買えば幸せになれるってのと同レベルですよ。
「許したくない」「許せない」っていう
気持ちがあるのなら、その気持ちを優先してあげてください。
「許したくない」「許せない」
って、イヤな感情と思うのかもしれない。
悪い、ひどい気持ちと感じてしまうのかもしれない。
そんな気持ちないほうが楽だと感じることもあるのかもしれない。
でもね、ひどいことされた!
って傷ついてる子が、あなたの中にいる。
その子の本心を、そのままにしないで上げて欲しいんだ。
ひどいことされて傷ついてるあなたに
「許せ」なんて強制しなくていいんだよ。
「あぁ、許したくないんだね。」
それを受け止めて上げて欲しいんだ。